このせちがらい世の中で夢見る少女でいつづけることの難しさと尊さについて
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風に舞い上がるビニールシート
「風に舞い上がるビーニールシート」を読みました。とてもよかった、と思うので、ちょっと語ります。

いいなぁ、森絵都。押し付けがましくなく、迎合するでもなく、とても自然なのです。小説というより、友達の話を聞くような感覚。それでいて、いつの間にか主人公とシンクロしている自分がいたり。

「風に舞い上がるビーニールシート」に収められた短編は、どのお話も読後がさわやかでした。
友人たちと〈10年に一度のバカ〉をするために奮闘する、取引先の若造に対して、次第に共感を覚えていくシラケ世代の男の「ジェネレーションX」の爽快感は、言うまでもなく。
その才能に魅了に魅了されている女性パティシエと恋人との板挟みながら、自分のこだわりを貫く秘書の「器を探して」なんかは、「女って、こえー」と言いたくなるオチなんだけど、それすらもさわやか。
そして、表題の「風に舞いあがるビニールシート」は、硬派だし重いんだけど、ラストの決断が、予想通りなのに予想を越えて自然で、心がすっきりした。

「大切なもの」のために、「ゆずれないもの」のために。そんなテーマでありながら、主張したりせず、でも何かの渇きを癒してくれるような一冊でした。
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